男女雇用均等法ができてしばらく経つが、実際女性の管理職登用が進んだかと言えばそうではなく、大手の管理職の多くは男性というのが現状だ。
これは男性は定年までずっと仕事を続けられることに対し、女の人は結婚、出産、育児、介護等ライフステージの変化によって仕事から離れないといけない時期があることが原因の1つだと考えられる。このため、仕事の能力ややる気はあるのに出世より自分のライフステージを大切にして、出世を他人事と思ってしまう人が多くいるように感じる。
しかしそんな中でもやる気や能力があってライフステージの変化も乗り越えるという女性が出世するのだが、出世した際部下の女性社員のライフステージの変化に思いやりを持てないとブーイングを浴びてしまうという矛盾がある。また女性が上司の場合部下や取引先に女性を下に見る古い考え方の人がいると、自分自身の問題以前のハンディキャップに悩まされることもある。
このように女の人の管理職は決して歓迎されているとは言い難い環境だが、実は女性ならではの心くばりができるので会社に対するメリットは大きい。
まず女性は一人一人の部下に対して常に自然な観察を行うことができるの人が多く、部下の仕事状況、精神状況、問題点を把握しやすい。そのためスムーズな問題解決が可能となる上に、部下に対していつもありがとう等の激励の言葉がかけやすくなり社内のモチベーションがアップするのだ。また女の人が上に立つと適度な濃さの人間関係ができるので、居心地が良いと感じる人は多いはずである。